長友がローマの”頭脳”を退場に追い込む! 大一番を制したインテルが暫定で首位浮上

ハンダノビッチが再三のビッグセーブ

セリエA第11節が10月31日に行われ、日本代表DF長友佑都が所属するインテルとローマが対戦した。

今節最大の大一番となったこの一戦。試合前の順位表を見れば、勝点23でリーグ首位に立つローマをインテルが勝点2差で追いかける形になっており、今節の結果次第で首位の座が入れ替わる可能性があった。この重要な試合に長友は左サイドバックで先発している。

コンディションが思わしくないMFデ・ロッシをベンチからスタートさせたローマだが、リーグ屈指の攻撃力を持つチームであることに変わりはない。14分にはDFディーニュのクロスにFWジェコが頭で合わせたが、インテルGKハンダノビッチが間一髪でしのぐ。
序盤こそローマに押されたホームのインテルだったが、意表を突いて先制弾を挙げる。30分、敵陣中央でFWヨヴェティッチの落としを受けたMFメデルが右足を振りぬくと、グラウンダーのシュートがゴール左隅に収まった。マーカーがついていない段階で迅速にフィニッシュに持ち込んだ結果、ホームのインテルが貴重な先制ゴールを得る。

首位攻防戦で最も輝いた選手は間違いなくインテルのスロベニア代表GKだった。前半から好セーブを見せてきたハンダノビッチは51分にジェコのシュートを止めると、60分にはMFフロレンツィの強烈なミドルシュートを弾き出し、詰めかけたFWサラーのシュートもブロック。再三攻め込まれるも決して得点を許さない。

押されていたインテルだったが、73分に転機が訪れる。中盤でボールを持った長友がボールを蹴り出すと、ローマMFピヤニッチの腕にこのボールが当たる。前半にも1枚警告を受けていたボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFはこのハンドによって2枚目のイエローカードを提示され、退場することに。ローマは中盤の頭脳を欠いて残り時間を戦わなくてはならなくなった。

息を吹き返したインテルは10人のローマを相手に優勢に試合を回し、そのままタイムアップを迎える。インテルは勝点を24に伸ばし、暫定でリーグ首位に立っている。

フル出場した長友がこの勝利の中で果たした役割は大きい。セリエA屈指の攻撃的MFであるピヤニッチを退場に追い込んだ功績は当然ながら、ローマの快足ウィンガーのサラー、ジェルビーニョとのマッチアップで相性の良さを見せた。後半、味方のパスミスからサラーがハンダノビッチと1対1を迎えた場面で追いついたスピード、執念は見事だった。

[メンバー]
インテル:ハンダノビッチ、メデル(→コンドグビア 50)、ミランダ、ムリージョ、長友、ダンブロージオ(→ラノッキア 78)、グアリン、リャイッチ、ペリシッチ、ブロゾビッチ、ヨヴェティッチ(→パラシオ 65)
ローマ:シュチェスニー、リュディガー、ディーニュ、マイコン、マノラス、ナインゴラン、ピヤニッチ、サラー、フロレンツィ(→ファルケ 63)、ジェコ(→ヴァンクール 77)、ジェルビーニョ(→イトゥルベ 84)

[スコア]
インテル 1-0 ローマ

[得点者]
インテル:メデル(30)

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