9月26日のラス・パルマス戦でリオネル・メッシが負傷したことでMSNの一角が崩れ、得点力低下が懸念されたバルセロナだが、やはりその穴を埋めるのもSとNだった。17日のラージョ戦ではネイマールが4得点、そして先日のエイバル戦ではスアレスがハットトリックと、メッシ不在を機に得点数を増やしている。2人が互いのゴールをアシストすることも多く、ファイナルサードからの崩しを2人で行うことも少なくない。MSNは3人とも南米出身選手だが、やはりこのあたりはスペインを含む欧州とは違うリズムがあるのだろう。
スペイン『アス』によると、バルサはメッシが負傷離脱してから15得点を挙げている。そのうち12得点を決めて いるのがルイス・スアレスとネイマールなのだ。その他の3得点はセルジ・ロベルトがチャンピオンズリーグ・レヴァークーゼン戦で決めた1得点と、イヴァン・ラキティッチがチャンピオンズリーグ・BATEボリソフ戦で決めた2得点だ。つまりリーグ戦ではスアレスとネイマール以外の得点者は存在せず、2人の個の力が爆発した形となっている。
さらに、リーグ戦では今季開幕からMSN以外の選手が挙げた得点はわずかに2得点しかない。第2節マラガ戦のトーマス・ヴェルメーレン、第4節レバンテ戦のマルク・バルトラの2人だ。中盤の選手に得点者は存在せず、近年これほどまでに個の力が際立つバルサは珍しい。
MSNの全員が欠場した場合はどうなってしまうのかと不安に感じる部分もあるが、今回の一件で1人が欠けても大打撃にはならないと分かったのではないか。しかも抜けたのはMSNの中心であるメッシで、彼がいない時でもネイマールとスアレスのコンビは活きている。メッシが負傷したラス・パルマス戦以降も負けたのはセビージャ戦のみで、チャンピオンズリーグでも無事に勝利を収めている。
今回のメッシ離脱はチームにとって大きな痛手となったが、指揮官のルイス・エンリケとしてはMSNが揃わなかった場合の戦い方をテストする良い機会になったのではないだろうか。