ユルゲン・クロップ体制の初陣となった17日のトッテナム戦では、リヴァプールの選手はとにかく走っていた。ハードワークこそがクロップ最大の持ち味であり、ドルトムント時代にも相手が怯むほどのプレスをかけていた。しかし元イングランド代表DFガリー・ネビル氏は、クロップの戦術が正しいとは思っていない。
英紙『デイリー・スター』によると、ネビル氏はクロップのようなハードな戦い方でプレミアリーグを制した指揮官を1度も見たことがないと語っている。
「クロップ体制最初の試合で、リヴァプールの選手は合計614回もスプリントをしている。彼がドルトムントで見せたハードなプレッシングはセンセーショナルなものだったし、クオリティも高かった。しかし、私はそれが正しい戦術なのか疑問に思うね。クロップは今後4シーズンの間にリーグ優勝を果たすと目標設定しているけど、この戦い方は持続可能なのか? 日曜日、水曜日、また土曜日と試合をやらないといけないんだ。誰もクロップのような戦い方でリーグを獲得したことはないよ。モウリーニョ、ヴェンゲル、ファーガソンもね」
ネビル氏が指摘するように、プレミアリーグはブンデスリーガに比べてウインターブレイクもなく、日程がタイトだ。選手が終盤にガス欠を起こす可能性もあり、ドルトムント時代にも筋肉系の故障で離脱する選手も複数いた。トッテナム戦のテンションを終盤まで維持できるのかは不透明で、あの戦い方でなければ結果を残せないのは危険だ。疲労によって思うように走れない時にクロップはどうするのか、他に引き出しがなければリーグ制覇は難しいかもしれない。