試合前に宿泊するホテルに盗聴器が仕掛けられていないかをチェックしたり、自身が許可するまで食事は取らせないといった難儀な哲学を持つことで話題になるマンチェスター・ユナイテッドのルイ・ファン・ハール。そのファン・ハールから熱烈なラブコールを受けているバイエルンFWトーマス・ミュラーが、インタビューでバイエルン時代のファン・ハールを振り返っている。
英紙『デイリー・メール』によると、チームで食事を取る場合はファン・ハールが合図を出すまで食べてはいけないというルールがバイエルン時代にも存在していたようだ。
「チームのみんなでビュッフェに行った時、みんな食べずに待っていたことがあったよ。それにストレスも溜まるけど、その間お互いに話し合うんだ。周囲の人々はファン・ハールの哲学が度を超えていると言うけど、すべてに理由があるんだ。彼は独自の理論を持っていて、テーブルで選手にコミュニケーションを取ってもらおうと考えているのさ」
「ファン・ハールのチームには規律がたくさんあって、システム化されているんだ。何人かの人は規律が多すぎるとは言うけどね。彼はどこかグアルディオラに似ているよ。ハインケスも明確な戦術を持っていたけど、彼はあまり詳細にはこだわらず、今よりも自由度が高かったね」
そんなファン・ハールの哲学を理解するミュラーはマンU加入を熱望されているが、ミュラー本人は移籍を否定している。ただし、ファン・ハールがちょっとのことで諦める指揮官ではないとも語っている。
「選手の能力に確信を持てば、ファン・ハールはリスクを冒しても獲得に動くと思うよ。その時には周囲が何を言っても止められない。彼は自分の考えを曲げることはないんだ」
ミュラーはファン・ハールの哲学を理解すると同時に、その怖さも認識しているようだ。