球際でのハードワークが光った武藤、あとはシュートを決めるのみ
ブンデスリーガ第9節が16日に行われ、FW武藤嘉紀が所属するマインツとMF香川真司が所属するドルトムントが対戦した。
ドルトムントのトーマス・トゥヘル監督にとって、マインツは2009年から5年間指揮を執った古巣クラブ。ドルトムントの監督としてかつての本拠地、コファス・アレーナを訪れることになった。香川、武藤ともにこの試合で先発を果たしている。
[4-2-3-1]のフォーメーションでスタートしたマインツは、前線からの積極的なプレスから相手のミスを誘い、ボールを奪えば素早いカウンターを展開した。開始5分、左サイドでデ・ブラシス、ベングツォンと繋ぎ、ゴール前で武藤が決定機を迎えるも、これはドルトムントGKビュルキにブロックされた。
[4-1-4-1]のフォーメーションでスタートしたドルトムント。序盤はマインツとの中盤での戦いで押され、満足なチャンスを得られなかったものの、一瞬の隙を突いて先制に成功する。17分、高い位置で相手のパスをカットしたムヒタリアンがオバメヤンに渡すと、オバメヤンはタメを作った後にフリーのロイスにラストパス。これをロイスがしっかりと決めてドルトムントが先制した。
マインツは32分、1トップの武藤がペナルティエリア手前で倒され、FKを獲得。これをハイロが狙いすましたキックで狙ったが、GKビュルキがかろうじて弾き出した。
後半開始早々、ドルトムントはビッグチャンスを得る。46分、ペナルティエリア内に侵入したオバメヤンが倒されると、主審はPKを指示。キッカーはこれまでオバメヤンが務めてきたが、今回はロイスがボールをセット。試合を決める2点目となるかと思われたが、シュートコースはGKカリウスが完璧に読み切り、ドルトムントは追加点のチャンスを逸した。
後半に入っても攻守の入れ替わりは依然激しく、交互にチャンスが訪れた。58分にはマリのスルーパスから武藤が本日2度目の決定機を迎えたが、またもGKビュルキに詰められてしまい、シュートは打てず。続く62分に今度は香川が2列目からの飛び出しから決定機を迎えたが、ループ気味に放ったシュートはあとわずかで枠外となった。
均衡した時間が続いたが、またもドルトムントが相手のミスから得点を挙げる。82分、マインツの右サイドバック、ブロジンスキのバックパスをカットしたオバメヤンがムヒタリアンにラストパスを送ると、アルメニア代表MFが巧みなコントロールでGKカリウスをかわし、2点目を挙げた。ファンタスティック・フォー(香川、ロイス、オバメヤン、ムヒタリアン)の愛称が定着しつつあるドルトムントのオフェンス陣が、この試合を決めている。
このプレイの後、ドルトムントは香川、オバメヤンを下げてアドリアン・ラモス、ゴンサロ・カストロを投入。そのまま試合終了の笛を迎え、5節レヴァークーゼン戦以来リーグ4試合ぶりの白星を得た。武藤は83分にニーダーレヒナーとの交代でピッチを退いている。
[メンバー]
マインツ:カリウス、ブンガート、ベル、ブロジンスキ、ベングツォン、バウムガルトリンガー、ラッツァ(→セルダル 85)、ハイロ(→クレメント 70)、デ・ブラシス、マリ、武藤(→ニーダーレヒナー 83)
ドルトムント:ビュルキ、ギンター、ソクラティス、フンメルス、パク・チュホ、ヴァイグル、ギュンドアン、香川(→カストロ 82)、ロイス(→ベンダー 77)、ムヒタリアン、オバメヤン(→ラモス 88)
[スコア]
マインツ 0-2 ドルトムント
[得点者]
ドルトムント:ロイス(17)、ムヒタリアン(82)