これまであらゆるクラブでタイトルを獲得してきたジョゼ・モウリーニョは1つの壁にぶち当たっているのかもしれない。
モウリーニョは短期間で結果を残す術に長けているが、鬼門の3年目と呼ばれるように栄光が長続きしない傾向にある。『デイリー・ミラー』は元ロシア代表監督のファビオ・カペッロ氏のコメントを伝えており、同氏もモウリーニョのチームは長く続かないと語っている。
「モウリーニョは偉大な監督だ。しかし1年半経過すれば選手たちは燃え尽きてしまう。選手は精神的にモウリーニョが望んでいることを実行できなくなるんだ。このサイクルは続くと思うね。クラブは彼を擁護する声明を出したが、チームはリズムを失っている。イヴァノビッチは昨季の彼とは違う人になっているし、クルトワの損失は深刻な問題だ」
「選手たちは明確な戦術を求めているんだ。それを提示してあげればこれほど混乱することはなかったはずなんだ。これは指揮官の責任であり、大きな恥だよ」
モウリーニョがチェルシーに戻ってきたのは一定期間クラブを率いる気持ちがあるからで、いつものように2〜3年で去るつもりはない。短期政権と長期政権にはどちらにも違った難しさがあるが、モウリーニョにとって今は長期政権のモデルでも成功を収めるための1つの山場を迎えている。短期でも長期でも爆発的な結果を残せるのか、カペッロ氏の発言のように短期間しか選手のメンタルと体力が持たないようでは長期政権は難しい。
戦術家のモウリーニョが他の指揮官から明確な戦術が必要と言われるのは屈辱だろうが、悪い流れに陥っているチームをもう1度奮い立たせることができるか。