ファン・ハールの左遷人事は着々と準備されている。
『メトロ』によると、マンチェスター・ユナイテッドDFマルコス・ロホがゼニトへ放出される可能性があるという。ファン・ハールはすでに1月に移籍を完了させるために準備を進めているようだが、ファン・ハールとロホと言えばパスポート問題が思い出される。
アルゼンチン代表の一員としてコパ・アメリカに参加していたロホは、パスポートの更新を怠ってプレシーズンへの参加が遅れたことが問題となった。14万ポンドの罰金処分が言い渡されたものの、ファン・ハールはこの一件でロホにチェックを付けたはずだ。さらに、9月20日のサウサンプトン戦でハムストリングに問題を抱えたロホは、負傷の全てを明らかにしなかったことでファン・ハールとの間に嫌なムードが流れていたようだ。
チームの管理に厳しいことで有名なファン・ハールがこれらの問題を見逃すはずもなく、左遷へ動き始めている。ロホは左のセンターバックとサイドバックとしてプレイ可能だが、センターバックでは高さの問題が不安視されたダレイ・ブリントがクリス・スモーリングと良好なコンビを築いている。ルーク・ショーの負傷以降は左サイドバックの穴が埋まっていない状況だが、左利きのロホはファン・ハールの構想には入っていないということなのだろうか。
また、ロシアのゼニトへの放出はファン・ハールの哲学に合っている。開幕前からファン・ハールと問題を抱えていたGKビクトール・バルデスにチェルシーやリヴァプールといったクラブが関心を示していたが、ファン・ハールは国内移籍は認めない考えを示した。現在ゼニトがロホにオファーの提示を準備しているようだが、ファン・ハールにとってもロシア行きの方が良いかもしれない。
ファン・ハールの目につく行為をした者、哲学に従わなかった者は左遷される運命にあるのか。ロホがロシアに飛ばされる可能性は大いにありそうだ。