サウサンプトンに1-3で敗れたチェルシーには、開幕から続く大きな問題がある。クルト・ズマとジョン・テリーのどちらをスターターに据えるのかだ。サポーターからはテリーのスタメン復帰を望む声があり、ジョゼ・モウリーニョもサウサンプトン戦ではテリーをスタメンに戻した。しかし結果は変わらず、守備は安定しないままだった。
しかもテリーはチームの2失点目に深く関わってしまい、相手のサディオ・マネに入れ替わられる形で得点を許してしまった。『デイリー・メール』はあれが試合勘の鈍りからくるものなのか、それとも年齢的な衰えから来ているのかと疑問を投げかけており、モウリーニョがズマとテリーのどちらをスターターにするかを決めかねていると伝えている。
ズマは身体能力も高く、何より若い。無理が利く年齢で、タックルにも鋭さがある。一方で、ズマが先発したチャンピオンズリーグのポルト戦ではキャプテンシーの欠如からコーナーキックで不用意な失点をしたとの見方があり、20歳でまだまだ経験が足りていないとの批判もある。テリーが出場していればコーナーキックでマイコンをフリーにする愚かなミスはしなかったとの意見もあるが、テリーにはサウサンプトン戦でも見せたように体力に衰えが見られる。
つまり今のチェルシーにはズマとテリーの中間に位置する選手が不在で、若い者と高齢の者の差がはっきりしすぎている。20歳と34歳の間にある14歳を埋める選手は出てこないのか、チェルシーの守備問題は想像以上に根深そうだ。