[プレミア最強ガイド2015-16]過去最高額の投資を行うことができた背景とは?

圧倒的な投資額のプレミアリーグ

圧倒的な投資額のプレミアリーグ

およそ288億円を補強に投資したシティ photo/Getty Images

夏の移籍市場がクローズし、各クラブの戦力が整いました。プレミアリーグの合計20クラブが支払った移籍金額は総額8億7000万ポンド(約1566億円)で、前年比4%増で過去最高額を投じたことが明らかとなりました。

そのなかで最も投資をしたのは、マンチェスター・シティ。ケビン・デブライネ(5500万ポンド、約99億円)、ラヒーム・スターリング(4900万ポンド、約88億2000万円)と、2度もクラブレコードを塗り替える移籍金を、それぞれヴォルフスブルクとリヴァプールに支払いました。彼ら2人に、フェイビアン・デルフ(アストン・ヴィラ)、ニコラス・オタメンディ(バレンシア)、パトリック・ロバーツ(フルアム)を加えた今夏の投資総額は、1億6000万ポンド(約288億円)。この額は昨夏に同じ街のライバル、ユナイテッドが投じた額1億5000万ポンド(約270億円)を上回る投資額となりました。ファイナンシャルフェアプレーによる制限によって、昨季は4900万ポンド(約88億2000円)の投資しか出来なかったシティにとって、タイトル渇望を明確に打ち出した補強となりました。

シティのようなメガクラブだけでなく、今夏はプレミアの中堅や新参入クラブでも欧州の他リーグが羨むほどの補強を実現しました。

アストン・ヴィラは5430万ポンド(約97億7400円)、ニューカッスルも4925万ポンド(約88億6500円)を費やしましたし、昇格クラブのワトフォードやボーンマスでも、2740万ポンド(約49億3200円)、2150万ポンド(約38億7000円)を強化費として消費しました。

なぜ、これほどまでの投資がプレミアクラブは可能なのでしょうか。それは、来季から更新される新しいテレビ放映権の分配金が大きく貢献していることは間違いありません。今季終了後の分配金額は、たとえ最下位に終わり2部に降格するクラブでさえ9900万ポンド(約178億2000万円)を受け取れるというのです。

コンサルティング会社デロイトでアナリストを務めるアレックス・ソープは、「欧州全体を見ても、プレミアリーグのクラブの出費は他リーグのクラブの倍以上だ。その背景にあるのはリーグの放映権であることは間違いない」と、分析しています。

他の欧州リーグの今夏の移籍金総額を見てみると、スペインのリーガ・エスパニョーラで4億ポンド(約720億円)、イタリア・セリエAで4億500万ポンド(約729億円)、ドイツ・ブンデスリーガは2億2000万ポンド(約396億円)であることが分かりました。

これらの数字は、プレミアリーグの8億7000万ポンド(約1566億円)に遠く及ばない投資額であることは明らか。チャンピオンズリーグに参加する強豪クラブだけでなく、中堅クラブなどでも積極投資できるプレミアリーグは、チームの戦力が均衡した欧州で最も競争力のあるリーグと言えるのです。

※レート換算は移籍決定時のものです

文/西岡 明彦

theWORLD166号 9月23日配信の記事より転載

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