[プレミア最強ガイド2015-16]モウリーニョ流マネジメント術が騒動に

開幕から苦しい戦い強いられる

開幕から苦しい戦い強いられる

メディカルスタッフへの非難は物議を醸した photo/Getty Images

チェルシーが苦しんでいます。プレミアリーグが開幕して2週間。GKクルトワの退場が影響しスウォンジーとは2−2のドロー、またマンチェスター・シティとのシーズン序盤の注目カードは3−0の完敗。いずれも王者らしからぬ戦いで批判の矛先はジョゼ・モウリーニョ監督に向けられました。

そのなかで、とくに指揮官に対する風当たりが強くなった要因は、開幕戦で発した自らのメディカルスタッフに対する暴言です。クルトワが退場し10人での戦いを強いられていた状況下で、負傷したMFアザールを治療するためにピッチに入ったチームドクターのエヴァ・カルネイロとフィジオのジョン・フィアーンを「バカ正直な行動だ。試合展開を考慮しなければいけないのに……」と、公に非難したのです。

プレミアリーグのルール上、主審の許可なくメディカルスタッフがピッチに入ることはないし、選手の要請があった上での行動だとして、スポーツ医学の関係者たちがこぞってモウリーニョ監督の発言を批判しました。しかし指揮官は、その発言を撤回することはありませんでした。

そして迎えたマン・シティとの第2節。ベンチには上記2人のスタッフの姿はなく、代わりに運動生理学のコンサルタントを務めるクリス・ヒューズとフィジオのスティーブン・ヒューズが指揮官の背後に座っていました。

試合2日前に行われた定例の記者会見でモウリーニョは、「我々には12人の素晴らしいメディカルスタッフがいる。これまでの功績を忘れてはいない。開幕戦では意見の相違があったので、そこを改善していかなくてはならない。議論は必要だし、今後も彼らとは良好な関係を築いていく」と、コメントしました。

これまでもモウリーニョ監督は、試合内容とは異なるトピックを試合後に持ち出し、チームの低調なパフォーマンスを煙に巻いてきたことがありました。今回の発言は、一時的とはいえ9人で戦わざるを得ない状況を招いてしまったことを意識の低さとして、チーム内に緊張感を生み出そうとした彼なりの計算があったと推測できます。外的要因を活用してチームをコントロールするモウリーニョ流マネジメント法が、今回は大きな騒動に発展してしまったのでした。

マンチェスター・シティ戦では、DFジョン・テリーを前半で交代させる決断を下したものの、結果には繋がりませんでした。昨季、プレミアリーグ全38試合にフルタイム出場した34歳の主将に交代を命じたこともチーム内に大きな影響を与えることになりそうです。

開幕2試合未勝利のジョゼ・モウリーニョ監督、今後、どのような戦略でチームを立て直していくのでしょうか。

文/西岡 明彦

theWORLD165号 8月23日配信の記事より転載

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