ラヒーム・スターリングが英国人史上2番目の高額移籍金となる4900万ポンド(約93億円)でリヴァプールからマンチェスター・シティ(マンC)に移籍したことに象徴されるように、近年ビッグトレードが増加傾向にあるイングランド・プレミアリーグ。それが実によく分かる数字が発表された。
英『BBC』は3日、今夏の移籍市場でプレミアリーグのクラブが選手獲得に費やした移籍金の総額が5億ポンド(約950億円)に達したことを発表した。市場が閉まる8月31日まで3週間以上を残しているにも関わらず、昨夏の3億3500万ポンド(約630億円)を超えてしまった形だ。移籍金の高騰は留まることを知らない。
経済アナリストのロブ・ウィルソン氏はこの背景に放映権料の高騰と、それに伴う各クラブの収入増加があると見ている。現在でも平均して各クラブに3200万ポンド(約60億円)の放映権収入があり、それが下位クラブでも各国代表クラスの選手を獲得することを可能にしている。
更に16/17シーズンからは新たな放映権料の契約が結ばれ、3シーズンで現在の30億ポンド(約5700億円)から51億ポンド(約9700億円)に放映収入がアップする見込みだ。世界中で視聴されるプレミアリーグのブランド力は絶大なものだ。
放出資金5億ポンドという記録も、来夏には更新されているかもしれない。このバブルはいつまで続くのだろうか。