J1清水エスパルスは1日、大榎克己監督(50)が辞任すると公式サイトで発表した。後任は監督代行として、田坂和昭ヘッドコーチが務める。
静岡県出身の大榎監督は清水東高校から早稲田大学に進学。1991年にヤマハ発動機から清水に入団すると、2002年まで選手として在籍した。翌年には同クラブのコーチを務め、早稲田大学ア式蹴球部監督、ユースチームの監督を経て、昨年7月、トップチームの監督に就任。2014年シーズンを15位で終えなんとか残留を果たすが、今季も悪い流れを断ち切ることができず、チームは年間17位と降格圏に低迷している。
大榎監督はクラブを通じて「昨年の苦しい残留争いを抜け出し、その経験から今年こそはと臨んだシーズンでしたが、これまで思うような成績が挙げられず責任を重く感じております。今は厳しい状況をなかなか抜け出せておりませんが、もちろん誰も諦めておりません。しかし残りのシーズン1/3を残す今、私が身を引き、田坂ヘッドコーチをはじめとするスタッフに委ねた方がチームのためには良いと決断しました」と辞任の理由を語っている。また、「誰よりもエスパルスを愛する気持ちはこれからも変わりません。これまで支えてくれたチーム、フロントの皆さま、そしていつも温かく背中を押してくれたサポーターの皆さまに心から感謝申し上げます。これからもエスパルスをよろしくお願いいたします」とコメントを残している。
後任として監督代行を務める田坂和昭ヘッドコーチ(43)は選手として平塚(現湘南)、清水、C大阪に在籍。2002年に現役引退後、C大阪や清水でコーチやサテライト監督を経験し、2011年から2015年の5月まで大分の監督を務めた。2012年にはJ1昇格プレイオフを勝ち抜き、クラブを昇格に導くも、翌年にはJ1わずか2勝しか挙げることができず、再び降格を経験している。