プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドは11日、ドイツ代表MFバスティアン・シュヴァインシュタイガーをバイエルン・ミュンヘンから獲得することで合意に至ったことを報告した。現在、生え抜きの副キャプテンがクラブを去るという事態に直面したバイエルンファンは大きな失望と怒りを露わにしている。
独『南ドイツ新聞』が伝えたところでは、11日土曜日の午後に開かれたクラブの新体制発表会でカール・ハインツ・ルンメニゲCEO(最高経営責任者)がシュヴァインシュタイガーの移籍についての報告をすると、会場に集まったファンから大きなブーイングが起こったようだ。ユースから数えて17年間をバイエルンで過ごした副キャプテンの慰留に失敗したフロントに対して、ファンは怒りを爆発させている。
「私はこのことがファンの議論を呼ぶところであることは十分に理解している」
ルンメニゲCEOはそう語り、ファンの怒りに耳を傾ける姿勢を見せている。昨シーズンは新たにレアル・マドリードから加わったシャビ・アロンソの影響で中盤での出場機会を減らし、またジョゼップ・グアルディオラ監督との対立も囁かれたシュヴァインシュタイガーだが、同CEOは監督との衝突が退団の原因であることは「荒唐無稽な噂」であるとして否定した。
また、副キャプテンの退団に対して、主将を務めるDFフィリップ・ラームも悲痛の思いを打ち明けている。
「本当に残念だ。僕にとってもクラブにとってもね。彼とは長い時間をともに過ごしてきたから、悲しいよ」
ラームとシュヴァインシュタイガーはともにバイエルンの下部組織で育ち、10年以上にわたってチームを支えてきた「盟友」。クラブのシンボルの退団は方々で大きな波紋を呼んでいるようだ。