ビリだったクラブが残り6試合で”奇跡の残留”を果たせたワケ

絶望的な状況下でクラブを引き継いだラッバディア監督

絶望的な状況下でクラブを引き継いだラッバディア監督

歓喜するラッバディア監督。photo/Getty Images

1日に行われた入れ替え戦で見事に1部残留を達成したハンブルガーSV(以下ハンブルガー)のブルーノ・ラッバディア監督は試合後、喜びを爆発させた。独『キッカー』が伝えている。

「私はこの街に住んでいるし、この街を愛しているし、このクラブを愛しているんだ。選手たちがここにいるのは、金のためでも契約のためでもない。彼らはサッカーと、誇りのためにハンブルガーにいるんだ」

ラッバディア監督はそうコメントし、“奇跡的”な残留を喜んだ。同監督にとっては現役時代を過ごし、09/10シーズンに指揮した経験も持つハンブルガーは「心のクラブ」だ。

今シーズンのハンブルガーは実に3回の監督交代をし、4人の監督が率いている。成績不振で2人の監督を解任し、3月から4月15日にラッバディア監督が就任するまではペーター・クネーベルSD(スポーツ・ディレクター)が暫定で指揮を執っていた。

ブンデスリーガ創設以来一度も2部降格を味わった経験のない名門を率いることになったラッバディア監督だが、前途は多難に満ちていた。就任時にクラブはリーグ最下位に沈み、最終節までわずか6試合しか残されていない状況下で1部残留を目指すという、とてつもないミッションを託されたからだ。

ハンブルガーMFラソッガは残留を勝ち取ったカールスルーエ戦後、以下のように話している。

「僕たちは今シーズン4人の監督でプレイした。最後の一人は幸運を運んでくる監督だったね」

ラッバディア監督就任後のハンブルガーは息を吹き返す。初陣となったブレーメン戦(4月19日)こそ落としたものの、その後の5試合で3勝1分け1敗で勝点10を獲得。この数字はシーズンの総勝点(35)の約3分の1に当たるもので、どれほどの功績かが良く分かる数字だ。

最終的に16位でリーグを終え、2部3位との入れ替え戦に臨んだハンブルガーの対戦相手は、山田大記が所属するカールスルーエ。ホームで行われた1戦目を1-1で引き分け、後がない状況で2戦目の敵地での試合に臨んだ。(入れ替え戦はホーム&アウェーで行われ、2試合トータルのスコアが同点となった場合はアウェーで奪ったゴールが多い方のチームが昇格ないし残留となる)

1日の試合でもカールスルーエに先制点を許し、絶体絶命の状況下に追い込まれる。このまま試合が終了すればクラブ史上初の2部降格となる状況下で迎えた90分、ディアスのFKで奇跡的な同点弾が生まれ、試合は延長戦に突入。そして迎えた115分、ミュラーのゴールで逆転に成功し、そのまま試合終了の笛を聞いた。

度重なる監督交代によって選手が振り回され、低迷したシーズンだったが、救ったのもまた監督交代によってであった。ラッバディア監督の契約は来シーズンまで残っているため、キャンプから継続的なチーム作りが行われる予定だ。来年はもっと安定したハンブルガーを見ることが出来るかもしれない。

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