韓国代表で”ソン・フンミン外し”案が浮上 トッテナムとはまるで異なる姿に落胆

韓国代表で活躍できないソン・フンミン photo/Getty Images

最終予選ではわずか1得点のみ

恐らく今欧州でプレイするアジア人選手の中で最も評価が高いのはトッテナムでプレイする韓国代表FWソン・フンミンだろう。昨季はプレミアリーグでアジア人選手のシーズン最多得点記録を更新し、今季もチャンピオンズリーグでドルトムント相手にゴールを奪うなど大舞台でも活躍している。

ところが、ソン・フンミンは韓国代表になると存在感が薄れてしまう。韓国は苦戦の末に2018ロシアワールドカップ出場を決めたが、今回のアジア最終予選でソン・フンミンはわずか1ゴールしか奪っていない。10日のモロッコとの親善試合ではPKから得点を決めたが、これが代表戦では1年ぶりの得点だ。欧州でも通用するアタッカーを抱えているのは韓国にとって嬉しい話なのだが、それを全く活かせていない。

韓国『スポーツソウル』によると、中にはソン・フンミンをスタメンから外した方がいいのではないかとの意見もあるという。ソン・フンミンをスタメンにしないプランBも真剣に検討しておくべきとの意見で、トッテナムで活躍しているとの理由からスタメンが固定されたような形になっていることに疑問の目が向けられている。
韓国メディアが考えるソン・フンミンの活躍できない理由は主に3つだ。1つは、単純にトッテナムと韓国代表ではチームメイトのクオリティに差があること。良いパスを配給してくれるクリスティアン・エリクセン、デル・アリのような選手は韓国代表には存在せず、韓国ではソン・フンミンがチャンスメイク役に回る必要がある。トッテナムほどゴールに集中できる環境ではないのが得点に絡めない理由と捉えている。

2つ目は心理的な問題だ。トッテナムではあくまでハリー・ケインがエースだが、韓国ではソン・フンミンがエースだ。当然プレッシャーも大きく、それがソン・フンミンのパフォーマンスにブレーキをかけているのではないかと見られている。

3つ目はチームスタイルの差だ。韓国『朝鮮日報』はカウンター時のように前方にスペースがある時こそソン・フンミンの良さが出ると分析しているが、韓国はアジアの中では強豪の部類に入る。アジア最終予選では相手が守りを固めてくるケースも多く、スピードに乗った状態でボールを受けることができない。同メディアはソン・フンミンが止まった状態から何かを生み出すのを苦手としていると捉えており、スピードに乗って相手ゴールに迫れないことが得点を奪えない理由と伝えている。

まさかのソン・フンミン外し案まで浮上している韓国はロシアW杯へ向けて大きな不安を抱えている。欧州トップクラブで活躍する選手の実力をどう引き出すのか。日本代表もこの課題と無縁というわけではない。韓国ではソン・フンミンの立場が揺らぎ始めているようだ。

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