ジャガーには”スピード以外の武器”が必要だ 浅野拓磨は激化するポジション争いで生き残れるか

来季はブンデスリーガ1部での戦いに

今季ブンデスリーガ2部を制したシュツットガルトは、来季から再び1部で戦うことになる。日本のサッカーファンが注目するのはアーセナルからレンタル移籍しているFW浅野拓磨の活躍だが、そう簡単な話でもない。今季はシーズンが進むにつれてポジション争いが激化していったからだ。

独『Stuttgarter Nachrichten』は25得点を挙げて得点王を獲得した最前線のシモン・テロッデの活躍が際立っていたと伝えており、今のチームはテロッデこそ攻撃陣の柱だ。テロッデの代わりを務められる選手は少なく、192cmの大型FWをどう活かすかがポイントとなる。

その一方で、ウイングは選手が溢れ返っている。浅野も今季の大半はウイングのポジションを守っていたが、今冬にはジュリアン・グリーンとヨシップ・ブレカロのスピード自慢が加入。浅野の逆サイドには現在負傷離脱しているカルロス・マネがおり、その他にもアレクサンドル・マクシム、フロリアン・クラインと担当できる者が多い。浅野も年明け以降インサイドハーフで起用される機会が増え、5月に入ってからはリーグ戦で出番を失ってしまった。優勝の瞬間もベンチで過ごしており、シーズンの終わり方は満足のいくものではない。
マネ、ブレカロ、グリーンらにはスピードがあり、浅野だけがスピードスターというわけではない。スタメンを守っていくためには自慢のスピードに加えて別の武器がほしい。これは日本代表でも同じで、スピードだけで最前線の大迫勇也、サイドの久保裕也や原口元気とのポジション争いを制していくのは難しいだろう。

浅野が来季ブンデスリーガ1部でどのようなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみだが、まずは絶対的な選手になるためにもスピード以外の何かを見つけていく必要がありそうだ。

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