2017シーズンが開幕し、約1か月が経過しました。すでにさまざまな話題が満載で、取り上げたい内容がたくさんあります。そこで今回は、いま私が気になっている選手をピックアップしたいと思います。
まずは、やはり横浜FCのカズさん(三浦知良)です。3月11日に開催されたJ2第3節ザスパクサツ群馬戦で得点し、リーグ最年長ゴールを更新しました。まだまだこれからも私も含めた同年代たちにパワーを与え続けてほしいです。
対戦相手の群馬のベンチには、40歳の盛田剛平がいました。この試合での出場はありませんでしたが、開幕戦では途中出場しています。駒沢大から浦和レッズに入団したときに「利き足は頭です」と言って話題になりましたが、そこからセレッソ大阪、川崎フロンターレ、大宮アルディージャ、サンフレッチェ広島、ヴァンフォーレ甲府を渡り歩き、現在地にたどり着きました。身体が大きく、FWからCBまでできる選手なので、今後森下仁志監督がどんな起用をするのか注目しています。
経験豊富な選手たちは、裏を返せば常に引退と隣り合わせで、いつも危機感を持ってプレイしています。甲府の中盤は小椋祥平、兵働昭弘、田中佑昌という長年Jリーグでプレイしてきた3人で構成されていて、各選手がしっかりと活躍しています。小椋祥平は粘り強いマークが身上ですが、ガンバ大阪に所属した昨シーズンはなかなか結果を残せませんでした。それだけに、復活にかける強い思いとともに、危機感を持ってプレイしていると思います。
G大阪の遠藤保仁はアンカーという新しいポジションにチャレンジしています。長谷川健太監督が新しいシステムに着手し、新たな役割を与えられたと知ったときは少し心配しましたが、最終ラインの3人、ファビオ、金正也、三浦弦太が安定し、インサイドハーフの2人、今野泰幸、倉田秋が献身的にアップダウンすることでチーム全体が機能し、遠藤保仁もしっかりと存在感を示しています。
ジュビロ磐田の中村俊輔もJ1第2節大宮戦で移籍後初ゴールをマークし、ここにありというところを見せました。磐田の中盤にはウズベキスタン代表のムサエフがいるのですが、守備能力の高いこの選手の存在が磐田と中村俊輔にとってかなり効いています。今季、ムサエフはJ1のなかで高い評価を得る選手のひとりになるかもしれません。
彼らのほかにも、長くプレイを続ける経験豊富な選手にはやはりそれだけの存在理由があります。コンサドーレ札幌では小野伸二、ケガをしてしまいましたが稲本潤一がチームのために頑張っています。アルビレックス新潟の富澤清太郎もまだJ1でタイトル獲得がない“若い”と言えるチームにいい影響を与えるのではないでしょうか。
J2の東京ヴェルディには橋本英郎、二川孝広が、J3のSC相模原では川口能活が日々汗を流しています。世間の注目はどうしても若く、将来性のある新しいスターに向きがちですが、こうした経験や実績のある選手たちの存在も注目をしてほしいです。