14日にチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦1stレグでバルセロナと対戦したPSGは、負傷が原因で守備の要であるチアゴ・シウバを起用できなかった。この時はMSNを抱えるバルセロナが有利かと思われたのだが、PSGにはまだとんでもないDFがいた。
リオネル・メッシ、ルイス・スアレスを黙らせたのは、まだ21歳のDFプレスネル・キンペンベだ。キンペンベは188cmとサイズのある選手だが、スピードのあるDFだ。加えてリーチが長く、思わぬところから足が伸びてくる。後半にはメッシのドリブルを左足で1度カットし、それをメッシが拾ったところをもう1度後方から強引に奪い取るシーンがあった。あのプレイにキンペンベの運動能力の高さが表れていると言 える。『EuroSport』もMSNにとって悪夢になったとキンペンベを称えており、チアゴ・シウバの存在を忘れさせるパフォーマンスだった。
この活躍にPSGサポーターからは、「メッシがまるで子供のよう」、「速くて強くて上手い。メッシとスアレスを黙らせた」と絶賛の声が挙がっている。
そして何より特徴的なのが、キンペンベがフランス人選手であることだ。バルセロナの選手としてこの試合に出場していた23歳のフランス代表DFサミュエル・ウンティティも今季高い評価を得ており、昨年のEURO2016でも活躍。今後の代表チームを引っ張る存在の1人になることが期待されている。
しかしこの日活躍したキンペンベもウンティティと同じレフティーのセンターバックで、フランスには人材が溢れている。同じDFでもレアル・マドリードのラファエル・ヴァラン、怪我で出遅れているがチェルシーに所属する22歳のクルト・ズマも運動能力の高いセンターバックだ。さらに同じレフティーではアスレティック・ビルバオのアイメリック・ラポルテもいる。これだけ若いセンターバックが揃う代表チームも珍しいだろう。彼らが順調に成長するかは分からないが、今後10年は安泰とも言える。
キンペンベも今後メッシとスアレスを黙らせたDFとして注目されるはずで、いつかフランス代表の主力になるかもしれない。ウンティティかキンペンベか、それともラ ポルテか。レフティーのセンターバックだけでこれだけ悩めるフランス代表は羨ましすぎるチームだ。