アーセナルとトッテナムは世界的に有名なライバル関係にあり、ダービーマッチは異様な盛り上がりを見せる。直接対決以外でも、どちらが上の順位でシーズンを終了したかなど常に競い合っている間柄だ。
このライバル関係はこれまでアーセナルがリードしていたのだが、近年はトッテナムの方が魅力的なチームになっているように思える。英『sky SPORTS』によると、解説を務めるポール・マーソン氏は、今のトッテナムのベストイレブンに割って入れるアーセナルの選手はたった1人しかいないと主張している。
それはアレクシス・サンチェスだ。どこで起用するかは明言していないが、サンチェスであればサイドハーフに入ることが出来るだろう。では、他のポジションはどうだろうか。
GKも今季はウーゴ・ロリスの方がペトル・チェフより安定しており、チェフは前節のチェルシー戦でも痛恨のミスをしてしまっている。最終ラインに目を向けても、トッテナムのセンターバックはトビー・アルデルヴァイレルト、ヤン・フェルトンゲンと安定している。アーセナルにもローラン・コシェルニーとシュコドラン・ムスタフィがいるが、こちらもトッテナムの方が上なのか。サイドバックにはカイル・ウォーカーとダニー・ローズのイングランド代表コンビが揃っており、こちらはプレミア屈指の2人と言っていい。
中盤ではトッテナムのムサ・デンベレ、ヴィクター・ワニャマのコンビが効いている。さらにはエリック・ダイアーを回すことも可能で、フランシス・コクランや退場の多いグラニト・ジャカ、負傷離脱しているサンティ・カソルラでもスタメンに入るのは難しいか。
攻撃面でも、トップ下を選ぶならトッテナムのデル・アリだろう。アーセナルのメスト・エジルとは全くタイプが異なるが、今季はデル・アリの方が継続的に結果を出している。他にもソン・フンミン、クリスティアン・エリクセンも良い。アレックス・イウォビやテオ・ウォルコットが入るところはないか。最前線ではハリー・ケインが構えており、今季好調のオリヴィエ・ジルーでもさすがに勝てないだろう。
こう見ると、確かにトッテナムの方が豪華なメンバーが揃っているように見える。指揮官マウリシオ・ポチェッティーノが巧みに育てた結果とも言えるが、優勝も狙えるクオリティがあると言える。一方のアーセナルはやや地味か。順位表でも現在はトッテナムがアーセナルよりも勝ち点を3点多く稼いでおり、今季こそトッテナムが上の順位で終えそうな気配もある。アーセナルにとっては屈辱だが、今ではトッテナムの方が上手か。