準々決勝 アメリカ 2-1 エクアドル
2016年6月16日 /シアトル/ 現地21時30分キックオフ
決勝ラウンドの初戦となったアメリカとエクアドルの一戦は、両チームのアタッカーが積極的に仕掛けるスピード感溢れる面白いゲームとなった。エクアドルはモンテーロ、アントニオ・バレンシア、エネル・バレンシアらがスピードを活かしてどんどん縦に仕掛け、一方のアメリカはウッドがスピードとパワーで強引に突破を狙っていく。
そんなアタッカー対決を先に動かしたのはホスト国アメリカだった。22分、ウッドが中央を強引にドリブルで突破し、ヘルプにきたジョーンズにパス。それをジョーンズが折り返し、デンプシーが飛び込んで先制。デンプシーの弾丸ヘッドでアメリカが1点をリードする。
それからはエクアドルが攻め立て、アメリカは守りながらカウンターを仕掛ける展開に。エクアドルは前半終了間際に相手のバックパスのミスを拾ってアロージョが抜け出すが、シュートはGKクザンがブロック。前半最大のチャンスを活かせず、1-0で後半戦へ。
すると後半早々両チームにアクシデントが起こる。エクアドルは相手のチェックに怒ったアントニオ・バレンシアがベドヤの足を蹴ってしまい、2枚目のイエローカードで退場。そのプレイに対して両軍揉み合いになった際にアメリカ代表のジョーンズが手を出してしまい、ジョーンズはレッドカードで一発退場。一瞬にして両チームとも10人になってしまう。
その後のエクアドルはアントニオ・バレンシアを失ったこともあり、左のモンテーロを軸に攻撃を仕掛ける機会が増えていく。エクアドルのシュート数はアメリカよりも多かったが、次の1点を奪ったのもアメリカだった。
65分、左サイドからのクロスにザーデスが競り合い、そのこぼれ球をデンプシーが拾ってシュート。これはゴールから逸れていたが、そこにザーデスが飛び込んで2点目。アメリカが大きな2点目を
手にする。
このままアメリカが試合を支配するかと思われたが、エクアドルは74分に反撃。右サイドでフリーキックを得ると、トリックプレイからアロージョが右足で強烈なシュート。これがグザンの手をかすめてゴールへ。エクアドルが1点を奪って一気に反撃モードに入る。
アメリカはデンプシーを下げてベッカーマンを投入して守備の枚数を増やすが、1点を奪って波に乗るエクアドルがその後も攻め立てる展開が続く。しかしエクアドルは枠内シュート率が20%を切るなど精度を欠いてしまい、2点目は奪えず。苦しみながらもアメリカが準決勝進出を決めた。
[アメリカ代表]
監督 ユルゲン・クリンスマン
GK
ブラッドリー・クザン(アストン・ヴィラ/イングランド)
DF
ファビアン・ジョンソン(ボルシアMG/ドイツ)
ジェフ・キャメロン(ストーク/イングランド)
ジョン・アンソニー・ブルックス(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)
マット・ベスラー(スポーティング・カンザスシティ)
MF
マイケル・ブラッドリー(トロントFC/カナダ)
ジャーメイン・ジョーンズ(コロラド・ラビッズ)
ギャシ・ザーデス(ロサンゼルス・ギャラクシー)
アレハンドロ・ベドヤ(ナント/フランス)
FW
ボビー・ウッド(ウニオン・ベルリン/ドイツ)
クリント・デンプシー(シアトル・サウンダーズ)
交代出場
74分 カイル・ベッカーマン
(OUT クリント・デンプシー)
81分 グレアム・ズシ
(OUT アレハンドロ・ベドヤ)
90分 スティーブ・バーンバーム
(OUT ギャシー・ザーデス)
退場 52分 ジャーメイン・ジョーンズ
[エクアドル代表]
監督 グスタボ・クインテロス
GK
アレクサンデル・ドミンゲス(LDUキト)
DF
ファン・カルロス・パレデス(ワトフォード/イングランド)
アルトゥーロ・ミナ(インデペンディエンテ・デル・バジェ)
フリクソン・エラーソ(アトレチコ・ミネイロ/ブラジル)
ワルテル・アジョビ(モンテレイ/メキシコ)
MF
クリスティアン・ノボア(ロストフ/ロシア)
カルロス・グルエソ(ダラス/アメリカ)
アントニオ・バレンシア(マンチェスター・U/イングランド)
ジェフェルソン・モンテーロ(スウォンジー/イングランド)
ミカエル・アロージョ(クラブ・アメリカ/メキシコ)
FW
エネル・バレンシア(ウェストハム/イングランド)
交代出場
62分 フェルナンド・ガイボル
(OUT クリスティアン・ノボア)
72分 クリスティアン・ラミレス
(OUT カルロス・グルエソ)
82分 ハイメ・アジョビ
(OUT カルロス・パレデス)
退場 52分 アントニオ・バレンシア
※所属チームは、2015/16シーズンです。
[得点]
アメリカ:デンプシー(22)、ザーデス(65)
エクアドル:アロージョ(74)