Group_C 第1節 ポーランド 1-0 北アイルランド
2016年6月12日/ニース/現地時間18時キックオフ
EURO初勝利を狙うポーランドと本大会初出場となった北アイルランドの一戦。ポーランドはエースでキャプテンのレヴァンドフスキをもちろん先発に据えてきた。一方の北アイルランドは予想スタメンとは大きく異なるメンバーを変則的に並べ、戦術的に興味深いフォーメーションを組んでいる。
戦前の予想通り、ポーランドは縦へのボールも横からのボールも基本的にはレヴァンドフスキに当て、攻撃の形を作ろうと試みる。一方の北アイルランドは重心が低く、ボールを奪っても攻撃に人数を割くことができない。当然ポーランドがボールを支配し、ゴールに迫ろうとするが、アイディアに乏しく決定的なチャンスを作るには至らない。31分、ようやく右サイドを攻略し、FWミリクが決定的なシーンを迎えるもシュートをふかしてしまい先制とはいかず。その後、ポーランドは北アイルランド守備陣を攻略することなく、前半はスコアレスで終了する。
後半開始早々、均衡が崩れる。51分、ポーランドが右サイドを突破し、ブワシュチコフスキがマイナスのクロスを送る。これを受けたミリクが得意の左足を振りぬき、ポーランドが先制に成功する。北アイルランドは深いディフェンスラインだったためにマイナスの位置に構えていたミリクへのプレスが遅れてしまった。ポーランドは先制点の起点となった右サイドをその後も執拗に狙い続ける。
同点に追いつくため、北アイルランドは前に出始めるが、逆にそのスペースを利用され、ポーランドに有効な攻撃を許してしまう。結局ペースを自分たちのもとへ引っ張ることはできず、ポーランドが1-0で逃げ切って、EURO初勝利を挙げている。
ポーランドはエンターテインメント性に欠ける攻撃ではあったが、ストロングポイントである右サイドを愚直に突破し続け、ゴールへと結びつけた。この愚直さはトップチーム相手にも通用するはずだ。一方の北アイルランドはEURO出場国の中で最も敗戦から遠ざかっているチームだったが、初戦でまさかとも言える敗北となってしまった。重心が低く、攻撃にかかわる人数が少ないため、失点すると勝ち点を得ることは難しいだろう。
［ポーランド代表］
監督 アダム・ナバウカ
GK
ボイチェフ・シュチェスニー（ローマ/イタリア）
DF
ウカシュ・ピシュチェク（ドルトムント/ドイツ）
カミル・グリク（トリノ/イタリア）
ミハウ・バズダン（レギア・ワルシャワ）
アルトゥール・イェンジェイチェク（レギア・ワルシャワ）
MF
グジェゴシュ・クリホヴィアク（セビージャ/スペイン）
クシストフ・マチンスキ（ビスワ・クラクフ）
バルトシュ・カプストゥカ（クラコビア）
ヤクブ・ブワシュチコフスキ（フィオレンティーナ/イタリア）
FW
ロベルト・レヴァンドフスキ（バイエルン/ドイツ）
アルカディウシュ・ミリク（アヤックス/オランダ）
交代出場
78分 トマシュ・ヨドウォビエツ（レギア・ワルシャワ）
（OUT クシストフ・モンチンスキ）
80分 カミル・グロシツキ（レンヌ/フランス）
（OUT ヤクブ・ブワシュチコフスキ）
88分 スワボミル・ペシュコ（レビア・グダニスク）
（OUT バルトシュ・カプストゥカ）
［北アイルランド代表］
監督 マイケル・オニール
GK
マイケル・マッガバン（ハミルトン/スコットランド）
DF
ギャレス・マコーリー（ウェストブロム/イングランド）
クレイグ・キャスカート（ワトフォード/イングランド）
ジョニー・エバンス（ウェストブロム/イングランド）
コナー・マクローリン（フリートウッド/イングランド）
MF
スティーブン・デイビス（サウサンプトン/イングランド）
オリバー・ノーウッド（レディング/イングランド）
クリス・ベアード（フルハム/イングランド）
シェイン・ファーガソン（ミルウォール/イングランド）
バディ・マクネア（マンチェスター・ユナイテッド/イングランド）
FW
カイル・ラファティ（バーミンガム/イングランド）
交代出場
46分 スチュアート・ダラス（リーズ/イングランド）
（OUT バディ・マクネア）
66分 コナー・ワシントン（QPR/イングランド）
（OUT シェイン・ファーガソン）
76分 ジェイミー・ウォード（ノッティンガム/イングランド）
（OUT クリス・ベアード）
※所属チームは、2015/16シーズンです。
［得点］
ポーランド：ミリク（51）
