実はあのスタジアムも? 欧州にある偉人の名前を冠したスタジアム

名選手の名前だけでなく……

2015-16シーズンのUEFAチャンピオンズリーグで、決勝の舞台となるスタジアムはイタリアのスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ。ミランとインテルが本拠地とするこのスタジアムの正式名称は「サン・シーロ」だったが、1980年に名選手ジュゼッペ・メアッツァが亡くなったことを受け、ミラノ市が名称を変更した。

ジュゼッペ・メアッツァだけでなく業績を称えて偉人の名前を冠したスタジアムが世界各地にあり、UEFAの公式サイトが紹介している。

ジュゼッペ・メアッツァ(ミラン・インテル/イタリア)
名称の由来となった名選手はインテル、ミランの両チームで活躍し、ユヴェントスやアタランタでもプレイしたストライカー。イタリア代表としては1934年、1938年のワールドカップ連覇に貢献した。

サンティアゴ・ベルナベウ(レアル・マドリード/スペイン)

1955年に「ヌエボ・エスタディオ・チャマルティン」から改名。由来となったサンティアゴ・ベルナベウは、現役時代にレアル・マドリードでFWとして活躍し、その後はクラブの会長として黄金時代を築いた。

ビセンテ・カルデロン(アトレティコ・マドリード/スペイン)

1971年に改名。同じくマドリードに拠点を構えるアトレティコも人物名が由来で、クラブの経営難を救った実業家の名前からきている。スタジアムの下を高速道路が通る珍しいスタジアム。元は「デル・マンサナーレス」という名称だった。

スタディオ・アルテミオ・フランキ(フィオレンティーナ/イタリア)

1991年に「スタディオ・コムナーレ」から改名。UEFA会長やイタリアサッカー連盟会長を務めたアルテミオ・フランキという人物が由来となっている。UEFA公式サイトによると「彼の名前を冠したスタジアムはフィオレンティーナとシエナにあり、前者は自身の、後者は両親の故郷になる」という。

スタッド・ピエール・モロワ(LOSCリール/フランス)

「グラン・スタッド・リール・メトロポール」から2013年に改名。リールの元市長で、フランスの首相も務めた政治家の名前にちなむ。サッカー以外では男子テニスのデビスカップ決勝、バスケットボールの欧州選手権やコンサートなどで使用される。

名選手に因んだスタジアムの名称ばかりでない。ディナモ・キエフのヴァレリー・ロバノフスキー・ディナモスタジアムは、同クラブやウクライナ代表を率いた名監督の名前から、アゼルバイジャンの首都にあるトフィク・バフラモフ・スタジアムはアゼルバイジャンで最も有名な審判の名前に因んで改名されている。

Jリーグで使用されるスタジアム、競技場はネーミングライツから、スポンサー企業名やブランド名のついたものもあるが、いつの日かジーコやオシム、香川や本田といった監督や選手の名前のついたスタジアムが生まれる日が訪れるかもしれない。

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